近年、広く問題になっている学校の多忙化。日々教師の長時間労働などの状況が報じられていますが、教師本人は「どう忙しいのか」「実際どう感じているのか」などの本音は言いにくいもの。 そこで本書では実名・現役の公立学校教師が、今の学校の実情や、多くの先生たちの悩み・思いを、隠すことなく赤裸々に語ります。「忙しい」「ブラック」といわれる学校。何に忙しい? どうして変わらない? 先生はどう思っている? すべての疑問に、現役の先生が赤裸々に語ります! ●大半が過労死ラインを超える公立学校教員この数年、「学校が忙しい」「教員はブラック」という訴えは、様々なメディアを通して出されています。調査でも、小学校教員の三分の一、中学校教員の半分以上がいわゆる「過労死ライン」に達していることが分かっています。 今も日本中の学校で先生たちが、早朝から夜遅くまで書類仕事や授業準備に励み、そして土日も部活動に出ずっぱりで働き続けています。しかも調査では、昔よりも仕事の量が増えていることが明らかになっているのです。●「つらい」「大変」「でも本音は言えない…」そんな状況にもかかわらず、苦しさを訴えかける先生はほとんどいません。それは、教師が「聖職」であることが大きいでしょう。 子どもが大好きで、子どもたちが楽しく学び、活動するために、時間を気にせず全身全霊で没頭する……昔から続くこのような教師像からすると、「定時以降も仕事が終わらなくてつらい」「土日の部活動が大変」とは訴えにくいものです。この「聖職」としての教師像はとても強固で、学校の外だけでなく、「時間や土日を問わず駆け回ってこそよい教師」という考えを持っている教師も少なからずいます。
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