「森繁久彌」最後の! 未発表DVD作品。素朴な人情を奏でる"霜夜狸"【夏鳴いているのは蝉ばかりでない 今 こどもたちの未来を想うとき おとなたちも また哭いている】――。「森繁久彌」は想っている。「親ってものは仕様のないもので、いつまでも子供のことを思い、案じている。親が我が子を殺める、子供が自分の親を殺す。私はこうなってしまった今の日本の姿が、とても悲しい、とても淋しい。愛情、ヒューマニズム! 結局は人と人、お互いを思いやるってことが、幸せっていうことなんじゃないかなぁ・・・と。」とかく家庭内に問題が発生しがちな今日の社会に対する、「森繁久彌」の大事なメッセージとして、大きな意義を持つDVD作品に仕上がっている。森繁久彌93歳にして15年間暖め続けた作品が、宇野信夫原作の人情噺『霜夜狸』。亡くした息子の姿に会いたくて始まる狸との交流。思いやりから愛情へ変化していく心を森繁の役者魂が石田良介画伯の剪画に息吹をあたえ見事な芝居となっている。アニメーションでもなく絵本でもない、強いて言えば紙芝居の世界に近いからくり芝居。愛情が稀薄に語られる現代に一石を投じる役目を担える価値を秘めている作品。文化庁メディア芸術祭(2006年度)アニメ長編部門出品作品。イメージソングCD 「里景色」作/詩/曲/唄/成底ゆう子、編曲/鋒山亘(2バージョン2曲入り 9分36秒)付き。
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