月岡芳年は幕末から明治時代にかけて活躍した浮世絵師で、「最期の浮世絵師」とも呼ばれている人物です。そんな芳年が日本や中国に伝わる妖怪伝説を描いたのが、この「和漢百物語」。のちに『魁題百撰相』などの無惨絵で「血みどろ芳年」として名を馳せることになる芳年ですが、本作は芳年初期の作品です。『和漢百物語』には血みどろな凄惨さはありませんが、人物描写の劇的さ、構図の見事さ、色彩の鮮やかさなど、見る者を惹きつける素晴らしい作品ばかりが収められています。本書では『和漢百物語』の目録と全図を完全収録しています。さらに詞書原文と解説文も併せて収録しています。解説文を参考にすることで奥深く芳年の浮世絵を鑑賞できることでしょう。妖怪絵ながら、どこかユーモアも感じさせる見事な作品の数々を、どうぞ心ゆくまでご堪能ください。--【収録内容一覧】-------------------------------------------○『和漢百物語』とは○月岡芳年略歴○目録図○『和漢百物語』全26図、詞書原文と解説「左馬之助光年」「貞信公」「小田春永」「楠多門丸正行」「清姫」「渡辺源治綱」「田原藤太秀郷」「不破伴作」「鷺池平九郎」「大宅太郎光国」「白藤源太」「小野川喜三郎」「伊賀局」「登喜大四郎」「源頼光朝臣」「華陽夫人」「雷震」「入雲龍公孫勝」「将武」「頓欲ノ婆々」「仁木弾正直則」「主馬介ト部季武」「宮本無三四」「下部筆助」「酒顛童子」「真柴大領久吉公」
BOOK☆WALKER