大著『新潟県満州開拓史』をまとめた編著者が、新潟県庁で発見した「東京都送出単独開拓団資料」とそのほかの資料に、開拓団員の手記やインタビューを加えて、東京都が送出した満州開拓団の入植から引き揚げそして戦後の再入植の顛末を詳細に記した史書。発掘全資料を原典のまま本書に収録。 「東京都送出単独開拓団資料」は1957(昭和32)年に東京都が編纂したものであるが、編著者によると、東京都では資料は見られず、その資料の編纂の事実も忘れられている。そして新潟県に送られた4分冊の冊子を、編著者が発見した。本書の中心となるのは、第3章から第7章の15の開拓団、6つの青少年義勇軍、3つの報国農場、そして鏡泊学園等の3団体の記録である。入植、現地での生活、そして逃避行、引き揚げを、資料に基づき詳述する。また、第1章では、「東京都送出単独開拓団資料」の発見経緯とその内容について、第2章では東京都送出満州開拓団の編成特質、第8章では開拓団の終焉、第9章では、開拓団引揚者の再入植などの戦後の苦難を記す。 本書の特色 ●「東京都送出単独開拓団資料」に基づき、東京都送出の満州開拓団の詳細な事実を掘り起こす。 ●関係者の手記にあたり、またインタビューを試み、資料による事実を肉付けする。 ●各開拓団について、原典の収録と図表により、具体的な事実を提示する。
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