人間行動に関する著書は多いが,特に医療に直結した人間行動を論じたものは数少なく,また大変に読みにくい.本書は医療に関係する基本的,かつ代表的な人間行動について,高度な内容は損なわず,なおかつ誰もが読み通せるようにわかりやすく書いたものである. 目の前にいる人のことが理解できなければ,行動学は生きた学問とは言えない.だから本書では,食べる,飲む,眠る,学ぶ,遊ぶ,そして息抜きする,といったような,およそ人間の振る舞いの根本と考えられるすべての行動をとりあげ,その理由と意味を書いている. 本書では人間行動の特徴を,大脳とくに新皮質の発達に集約し,学習と記憶,つまり理性や知性あるいは洞察力に求めている.経験の繰り返しは必ず学習を伴い,その記憶は行動を変化させる.その根拠は動物行動と比較することで明らかになってくる.行動学から見れば,人間は限りなく動物に近い生き物だと分かる. 医学,薬学系の学生はもちろんのこと,広く看護学科,保健学科,診療放射線学科,理学・作業療法学科,その他あらゆるコ・メディカルの読者のための「人間行動学のエッセンス」.
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