17世紀後半、泰平の江戸に花開いた浮世絵。歌舞伎役者や遊女、そして庶民の生活や風景などを、緻密で多彩な色づかいで表した作品は、当時の人々を熱狂させました。菱川師宣に始まり、幕末の歌川広重・国芳までの名品を厳選し、新発見の歌麿の肉筆画など話題作も収録。世界を驚かせた浮世絵を存分に楽しむ 17世紀後半の菱川師宣にはじまり、江戸時代を通じて人気を博し、多才な絵師を生んだ浮世絵。役者絵、美人画、風景画といった様々な表現から、当時の人びとが浮世絵に託した思い、さまざまなモティーフ、多彩な表現方法などに、できるだけひろく触れられるような作品を選び取りました。19世紀ヨーロッパの美術界に多大なる影響を及ぼし、いまなお世界中に愛好者がいる浮世絵の魅力を、存分に楽しんでいただけると思います。さらに、より良い「刷り」のものを求めて、在外作品も積極的に掲載しました。鈴木春信や北斎、広重、歌麿、写楽などのおなじみの版画や読本などの作品、肉筆画に加えて、上方の浮世絵作品などのほか、さいきん"再発見"された喜多川歌麿の「深川の雪」、"スカイツリー"が描かれているのではと話題になった歌川国芳の「東都三ツ股の図」なども取り上げています。ほかに江戸の美術として、文人画の流れを組む谷文晁や渡辺崋山などの関東南画、長崎を通じて流入した洋画に学んだ司馬江漢や亜欧堂田善らの洋風画、さらに江戸の町を彩った女性たちの小袖、武家の社交場であった大名庭園、そして富と力を蓄えつつあった庶民による建築を紹介します。 【編集担当からのおすすめ情報】 17世紀後半から明治維新まで、まんべんなく、よく知られている作品から、あまり紹介されないが魅力的な作品まで、選りすぐりの浮世絵を掲載しました。版画だけでなく、肉筆画はもちろん、読み本の挿図な
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