「読解力」向上のためには、「批判的な読み」が重要 先のPISA調査では、日本の子どもたちの「読解力低下」が大きな問題となった。特に、書かれたものについて、(1)筆者の意図を理解する、(2)内容を吟味・検討し、妥当性や客観性を評価する、(3)自分の考えを記述するという3点に課題があることが明らかになった。これを受け、文部科学省でも「批判的な読み(クリティカル・リーディング)を充実すること」を重点目標の中に組み込んだ。 また、情報化社会の中で生きる子どもたちにとって、間違った情報にだまされないようにするためにも、的確な理解と判断を行い、批判的な吟味を加えることのできるような能力を身につけることは、切実な課題といえる。 そのためには、何でも気楽にものが言える雰囲気の学習集団をつくる中で、批判的な思考力を育てることこそが鍵になる。わが国では戦前から、子どもの集団の教育力を育て、活用して、子どもとともに授業改革を図る試みが行われ、それは学校現場に脈々と受け継がれている。 本書は、そうした授業実践を具体的にあげながら、それを受け継ぎ、発展させて、すべての子どもに批判的思考力を育成する手立て・方法を、教師になったばかりの若い先生にもわかりやすく提示する。
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