“各額面で1リーフ作成”を目指して、ここからスタート!日専を読み解くシリーズ「菊切手」 1897年(明治30)、それまでの郵便切手を改正する動きが出てきます。従来使用されていた小判切手が、「20数年前の製版であり、体裁、彫刻が今日の需要に適していなく、贋造のおそれがある」ためでした。こうして新しい普通切手として、1899年(明治32)から1907年(明治40)にかけて、“菊花紋章”を中央に大きく配した「菊切手」18種が発行されます。 「菊切手」が製造、使用された時代は、日本の産業革命の振興期にあたり、郵便物の量も増大しています。このため、郵便切手の製造効率を上げるために、ドイツから櫛型目打機が導入されたり、蒸気力から電力への移行が進むなど、製造技術に変化があった時期でもありました。 本書はそんな「菊切手」の全容を、「1 総論・ステップ1」「2 総論・ステップ2」「3 額面別各論」「4 郵便史と使用例」の四つの章だてで、“菊切手初心者”にも理解してもらえるように、多角的に解説しています。 例えば、最初の章の「1 総論・ステップ1」では 「メイン・リスト18種を揃える」ことから始まり、「コンディションの体得」、「単線目打と櫛型目打の見分け方」 を説明した上で、「各額面1リーフを目指す」ことを勧めています。さらに「消印について知ろう」「使用者管理記号」「マルティプルの扱い」「切手帳と加刷」というふうに細かい項目が設定され、「菊切手」の色々な側面に読者のみなさんがアプローチできるように構成されているのです。
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