2002(平成14)年度から新たな管理栄養士養成の教育カリキュラムが始まり既に9年が経過した。このカリキュラムの目指すところの一つには管理栄養士業務が医療チームの連携の輪に入ることであった。これを受けて管理栄養士国家試験の出題ガイドラインが提示され、沿って実施されてきた。この間、いわゆる、Plan-Do-Check-Actionに従い教育内容が見直され、2010(平成22)年に管理栄養士教育のコアカリキュラムの検討が積極的に行われるに至った。新たな教育カリキュラムの内容は基本的な事柄についてはより医療従事者としての学習を充実させるものであり、加えてそれぞれの養成施設のアイデンティティー(独自性)を打ち出させるものである。つまり、今後の大学等の養成施設に求められる管理栄養士養成教育は、ただ単に国家試験合格率で一喜一憂する事だけではなく、それぞれの大学において特色のある教育で培われた管理栄養士としての資質を社会に向けて如何に業務の中に活かしていくかということが大切になったのである。現場の教育者も学生も、多様化しているわが国の社会的諸問題を解決するために管理栄養士が要求されている事柄を把握し、さらに近い将来に期待される管理栄養士像を常に意識すべきである。 このような背景のもと、新たな管理栄養士国家試験出題基準報告書(ガイドライン)が、2010年12月24日に改定検討会から提出された。ガイドラインの中で本書に関連する事柄は以下の内容である。 国家試験の第1科目「社会・環境と健康」の「出題のねらい」は、次の3つである。 その他
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