Freddie Hubbard (tp) Eric Dolphy (as, bcl, fl) Bobby Hutcherson (vib) Richard Davis (b) Tony Williams (d)というメンバーで1964年2月25日「ヴァンゲルダー・スタジオ」で録音された本作は、ソロイストという概念を廃した、ある意味での「フリー・ジャズ」へのエリック・ドルフィーなりの回答が凝結した作品だ。“緻密に築き上げられながらも自由な音楽”こそドルフィーが目標として完成しないまま亡くなった音楽だった。
死の3ヶ月前という時期の作品ということで言えば、「メンバー全員がリーダーだ」と鼓舞したと伝えられるこのセッションこそは、マイルスが「グループ・エキスプレッション」という表現でフリージャズの時代を中央突破したことに匹敵するコンセプトがすでにここに存在する。ソロ:バックという図式を廃し、さらに綿密に練り上げられた作品、ドルフィーこそはポスト・フリージャズを暗示した存在だった。
Disc1
1 : Hat and Beard
2 : Something Sweet, Something Tender
3 : Gazzelloni
4 : Out to Lunch
5 : Straight Up and Down
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