台湾の10人のホームレスと、彼らを支援する5人のソーシャルワーカーの人生を鮮やかに描くルポ。行政と民間による貧困支援のあるべき姿とは。台北国際ブックフェア・グランプリ受賞(ノンフィクション部門)。第1部 路上の人生(彼女と出会ってから―王子;故郷に帰りたい―周爺さん;苦労人たちの面倒を見る―阿新;天理と私欲の戦い―強哥;飢餓の味―趙おじさん ほか)第2部 路上のソーシャルワーカー(台北市政府初のホームレス支援アウトリーチワーカー―楊運生;長い目で見て、力になる―張献忠;元には戻れない―梅英姉さん;女性ホームレスから必要とされる場所にいる―サマリア婦女協会;ホームレスの話し相手―翁パパ ほか)第3部 路上の仕事第4部 ホームレスの「家」「バクチ、酒、薬物、借金、倒産、病気――、いろんな理由で人はホームレスとなる。みんな不器用で人間臭く、だからこそ愛おしい。ここには、『助け合いの原点』が描かれている。」――雨宮処凛氏推薦!コロナ禍で住まいを失う人が続出し、貧困問題がかつてないほど深刻な状況となっている現在の日本。ホームレスを「明日は我が身」と多くの人が身近に感じるような事態が続いている今こそ、ホームレスへの理解と、支援についても多様な面で考え、実践していく必要がある。そのために本書は有益な一冊となる。ホームレスというと、「路上生活者」や「仕事をしていない人」というイメージが強いかもしれないが、本書を読むと、その固定観念こそが、ホームレスの人たちを社会から排除することになり、支援の弊害になっていると思い知らされる。作家・作詞家で、社会的マイノリティに関心を寄せる著者が、台湾のホームレスと支援団体を取材して本書を書き上げた。台北国際ブックフェア・グランプリ、金鼎賞を受賞するなど高く評
Honya Club.com