家族と国家は、共に最大の政治集団である。DV、虐待、性犯罪。家族は以心伝心ではなく同床異夢の関係であり、暴力的な存在なのだ。イエは「国家のミニチュア」に陥りやすい。その中で、私たちは日々闘っているといえる。絶え間ない加害に被害者がとる愛想笑いも自虐も、実はサバイバルを超えたレジスタンスなのだ。加害者更生の最前線と、心に砦を築きなおす新概念を熟練のカウンセラーが伝える!まえがき―母の増殖が止まらない第1部 家族という政治(母と息子とナショナリズム;家族は再生するのか―加害・被害の果てに;DV支援と虐待支援のハレーション;面前DVという用語が生んだもの;「DV」という政治問題;家族の構造改革)第2部 家族のレジスタンス(被害者の不幸の比較をどう防ぐか;加害者と被害者が出会う意味;加害者アプローチこそ被害者支援;レジリエンスからレジスタンスへ;心に砦を築きなおす)あとがき―知識はつながりを生むのだ最大の政治団体、家族と国家による暴力。日々、私たちはそれに抵抗している。家族は、以心伝心ではなく同床異夢。DV、虐待、性犯罪。最も身近な「家族」ほど暴力的な存在はない。イエは「国家のミニチュア」に陥りやすいのだ。その中で、私たちは日々格闘している。いわんや、被害の当事者は闘い続けている。絶え間ない加害に対し、被害者がとる愛想笑いも自虐も、実はサバイバルを超えたレジスタンスなのだ。エスケープでもサバイバルでも、レリジエンスでもない。私たちはレジスタンスとして、加害者に後ろめたさを抱かせる――。被害を認知することは服従ではなく抵抗だ■家族は無法地帯である■愛情交換という暴力■家族における暴力の連鎖は権力による抑圧委譲■報道では虐待だけが選ばれて強調される■殴られれば、誰もがDV被害者と自覚する
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