1964年、アメリカで成立した公民権法で初めて雇用における「性を理由とする」差別が禁止された。しかし法の制定はその後50年の闘いの出発点にすぎない。働く女性に対して懐疑的な時代と社会のなか、権利を求めて闘った女性たちの"10の物語"。第1章 女性と子どもは最後に―フィリップス事件1971年第2章 刑務所の壁を突き破れ―ドサード事件1977年第3章 (より)長生きして幸せに―マンハート事件1978年第4章 敵対的な環境―ビンソン事件1986年第5章 「床」であって「天井」ではない―カルフェド事件1987年第6章 女性パートナーへの道―プライス・ウォーターハウス事件1989年第7章 妊娠する可能性のある方は―ジョンソン・コントロールズ事件1991年第8章 サンドラ・デイ・オコナー判事に言ってやる―ハリス事件1993年第9章 通報者を撃つな―バーリントン・ノーザン事件2006年第10章 安全な配達、安全な出産―ヤング事件2015年"Gillian Thomas著、because of sex: One Law, Ten Cases, and Fifty Years That Changed American Women's Lives at Work (2016) の翻訳です。1964年アメリカ公民権法の第7編(通称タイトルセブン)で初めて定められた性別を理由とする(because of sex)雇用差別の禁止規定を頼りに、この50年間で多くの女性たちが差別的取り扱いの是正を求めて闘ってきました。その闘いを通して公民権法の条文の内容が連邦最高裁の判決によって具体化されていき、男女の賃金差別の禁止、セクハラの禁止など、今では当然と思われている様々な権利が勝ち取られてきたのです。その中の代表的な10の判決に光をあて、時代も背景も異なる10人の女性たちがそれぞれどのようにして会社に立ち向かい、裁判で勝利を獲得するに至ったの
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