京都正面通りを歩いていると、どこかから出汁の匂いが漂ってくる。匂いにつられてしもた屋の引き戸を開ければ、そこは鴨川流・こいし親娘が営む食堂だ。思い出の味を捜し出し、食べさせてくれる二人のもとには今日も迷い人が訪れる。息子の死に囚われ続ける父に、お詫びで送られてくる「鰻丼」、家出前日に食べた甘すぎる「いなり寿司」、夫に嘘をついた「ピザ」に、癌を宣告されたときに妻が作った「焼きうどん」。恩師との苦い思い出が詰まった「タマゴサンド」や、妹が最期に食べたいという粗末な「豆腐飯」。よりボリュームアップした、美味しいミステリー第八弾!"ドラマ化もされた大人気シリーズ第8弾! 京都にある、しもた屋。そこは「思い出の味」を求めて訪れる人々に料理を振る舞う食堂だった。料理人である鴨川流と娘のこいしが、思い悩む依頼人にそっと寄り添い、あたたかい料理で迎えます。第一話 鰻丼……息子に先立たれた父第二話 いなり寿司……待ち人は来ず第三話 ピザ……生涯貫いた嘘第四話 焼きうどん……山メシ、谷メシ第五話 タマゴサンド……まわり道して今がある第六話 豆腐飯……愛情に包まれた原点流とこいしによる、おいしさも温もりもいっぱい詰まった料理をたんと召し上がれ! 【編集担当からのおすすめ情報】 "思い出の味、探します"連続ドラマ化され大好評を博した「鴨川食堂」シリーズ最新作!コロナ禍で気軽に外食できない今だからこそ、「思い出の味」がより必要とされるのかもしれません。とっておきのごちそうで、心もお腹も満たされます。" 0 amount 770 770 N 9784094070309 Y Y Y Y JPY 20283185 かぎ縄おりん 20283185 本・雑誌 https://www.honyaclub.com/shop/goods/goods.aspx?goods=20283185 & etcaff=AFI-LS https://www.honyaclub.com/img/goods/book/S/09/407/033.jpg 日本橋堀留『駕籠清』の娘おりんは、婿をとり店を継ぐよう祖母お粂にせっつかれている。だが目明かしに憧れるおりんにその気はなく揉め事に真っ先に駆けつける始末だ。ある日起きた立て籠り事件。父で目明かしの嘉平治たちに隠れ、賊が潜む蔵に迫ったおりんは得意のかぎ縄で男を捕らえた。しかし嘉平治は娘の勝手な行動に激怒。思わずおりんは本心を白状する。かつて嘉平治は何者かに襲われ、今も足に古傷を抱える。悔しがる父を見 "日本橋堀留『駕籠清』の娘おりんは、婿をとり店を継ぐよう祖母お粂にせっつかれている。だが目明かしに憧れるおりんにその気はなく揉め事に真っ先に駆けつける始末だ。ある日起きた立て籠り事件。父で目明かしの嘉平治たちに隠れ、賊が潜む蔵に迫ったおりんは得意のかぎ縄で男を捕らえた。しかし嘉平治は娘の勝手な行動に激怒。思わずおりんは本心を白状する。かつて嘉平治は何者かに襲われ、今も足に古傷を抱える。悔しがる父を見て自分も捕物に携わり敵を見つけると決意したのだ。おりんは念願の十手持ちになれるのか。時代劇の名手が贈る痛快捕物帳、開幕!この親子愛は私の理想――瀧本美織(女優) 日本橋堀留の「駕籠清」の娘おりんは、番頭の祖母・お粂に早く婿を取り商売を継ぐようせっつかれている。しかし目明かしに憧れるおりんにそのつもりはなく、いざこざには真っ先に駆けつける始末だ。ある日、「高砂屋」に元奉公人・平吉が人質をとって立て籠もった。目明かしの父・嘉平治や同心・磯部金三郎の目をかいくぐり、平吉が隠れる蔵に迫ったおりんは、隙をつき、得意のかぎ縄で罪人を捕らえたのだった。その活躍に磯部はおりんを目明かしに勧めようとするが、嘉平治は娘の勝手な行動に激怒し、許さない。思わずおりんは本心を白状する。二年半前、嘉平治は神田明神の祭礼で何者かに足を刺され、今も左足を引きずるようにしている。目明しの親分として活躍していた嘉平治が悔しさを噛みしめる姿を見たおりんは、自分も捕物に携わり、いつか父の敵を見つけると決意したのだ。娘の言葉を聞いた嘉平治は、翌朝、おりんを伴い磯部宅を訪れた。そして、まずは下っ引きとして務めさせ、目明かしにふさわしいか見極めたいと申し出る。おりんは父のあとを継いで、十手持ちになれるのか。時代劇の名手が贈る、痛
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