「手をのべてあなたとあなたに触れたきに息が足りないこの世の息が」二〇一〇年八月、この歌をさいごに遺して、現代短歌を代表する女性歌人・河野裕子は世を去った。その生涯につくられた歌のなかから、夫、永田和宏、長男・永田淳、長女・永田紅の三歌人が千五百首あまりを選ぶ。十五ある歌集すべての書影・あとがき、年譜も収録。また歌集それぞれに編者の書き下ろしエッセイを付す。夫を、子を、自然の生きものを、そして歌を、全身全力で愛して逝った歌人の、決定版アンソロジー。森のやうに獣のやうにひるがほ桜森はやりを紅歳月体力家歩く日付のある歌季の栞庭母系葦舟蝉声歌人・河野裕子がその生涯につくった歌の中から1500首あまりを選び、15ある歌集の書影・あとがき、年譜も収録。夫を、子を、自然の生きものを、そして歌を、全身全力で愛して逝った歌人の決定版アンソロジー。
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