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“学問の共和国”とは、ルネサンスから啓蒙期にかけて、学識教養人が政治的・宗教的国境を越えて独自の国家を建設しようと作り上げた共同体である。これは西欧近世の知性史にとって極めて重要な現象だったがあまり知られていない。16?18世紀に渡る3世紀間の、知への信仰に根ざすこの連帯意識の意義を考察する。“学問の共和国”の領土はどのようなもので、どこまで拡張し、どのような秩序をもっていたのかを分析。指標ともいうべきエラスムスからヴォルテールまで確かに実在したその観念と現実、そしてその知の世界の交流システムを生み出した思想的動因を明らかにしつつ、“学問の共和国”の市民が、多様な個人の運命を越えて、いくつかの価値とイメージにより自らを認識していく姿を具体例に即して解明する。  セブンネットショッピング