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落ちに落ち、ドヤ街に流れ着いた銀次郎。銀次郎をここまで追い込む元凶となった仇敵・阿久津天勝が、いよいよ登場する。この巻では、全編に渡って、銀次郎の父・浩一郎と、阿久津との経緯が語られる。ヤング編の、更にヤング編という感じだ。銀次郎はまだ小学校の高学年くらいである。裕福な家庭で健気に育ち、その視線は真っ直ぐ。当然、「ミナミの鬼」の片鱗はない。そんな銀次郎を優しく見守る父母。この幸福な家庭が、阿久津天勝の出現で、地獄へと導かれる。 中規模の建設会社を経営する父・浩一郎。周到な罠を仕掛け、浩一郎を嵌める阿久津。またこの仕掛けの壮大な事!飛び交う単語は「大阪オリンピック」に「大阪国技館」。登場するは大物政治家に相撲協会のお偉方。普通の経営者なら一発KOだ。このあたりの地獄への導き方は、「ミナミの帝王」ならではである。いつもの「ミナミ」なら、こうやって嵌っていく人々を、颯爽と現れた萬田銀次郎が救うわけだが、この時点でまだ銀次郎は小学生!どうなる、とーちゃん!? 目だけで語る少年銀次郎に注目の一冊。(いたみいちたみ)  セブンネットショッピング