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鋭鋒奇岩が連なり、その間を漓江がゆったりと流れる。早起きの舟人が櫓を操るゆったりとした川面。遠くの空はオレンジ色に染まり始め、黒い影のような岩山が屹立する。湿潤な大気は、今はまだ澄んでおり、はるか先まで見通せる静穏な風景。これは桃源郷か。高所から廣く眺望する俯瞰図、平遠図、さまざまな姿の岩山など、水彩の移り変わる桂林風景を主にして47図にまとめた。これに加え、半生を振り返り、安息と新生を求めた海外生活と作画の軌跡を回顧しつつ、辺境の地の自然との対峙の中から生まれた調和の姿を4編のエッセイに収めた。作家としての若々しく熱い眼差しと、ひたむきな姿勢に思わずのみ込まれそうになる。  セブンネットショッピング