病弱・虚弱児が抱える問題を医学と教育の両面から概観した定番書.最新の法令の動向,心身症についてはDSM-5に対応.特別支援教育・小児医療に携わるすべての人に.病弱・虚弱児の医療・療育・教育(福祉)の各専門家の豊富な臨床経験をいかし,実践現場での最新の知識や情報を提供した.悪性腫瘍疾患,心臓疾患,気管支喘息など病弱・虚弱児教育の対象となる疾患を臨床例や事例も盛り込みながら解説し,小児精神医学の視点からは病弱・虚弱児を含めた子どもへの対応の仕方を述べた.教育レベルでは,一人ひとりのニーズに応じた病弱・身体虚弱児の教育の現状を明らかにしたうえで,学校保健室の活動として医療的ケアの実施例を紹介した.今回の改訂では,心身症に関連してDSM-5に全面的に対応,また2014年の障害者権利条約批准にあわせて改正された各法令にも対応している.医療・療育・教育(福祉)の連携という観点からの解説書という試みは,「発達障害児の医療・療育・教育」「視覚・聴覚・言語障害児の医療・療育・教育」の姉妹編として大いに活用できる.教育や福祉関係,看護系の学校のテキストとして,また初心者の読者,経験豊かな臨床家,病弱・虚弱児を抱える家族,障害児療育・教育に携わる人々など,病弱・虚弱児に関係するすべての方々にお薦めの書である.
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