ぼくと、かげは、いつもいっしょ。ぼくが走れば、かげも走る。でも、ときどきかげは不思議なんだよ。ぐーんとのびたり、かっくんとおれたり。ふっといなくなったと思うと、ぱっと出てきたり、とおくに行ったかと思うと、ぱっともどってくる。プールの水面にうつるぼくのかげは、ゆらゆらゆれる。階段を上っているときに、ぼくのとなりを歩くお母さんのかげは「かっくん かっくん」しているのに、ぼくのかげはなぜか「かっくん かっくん」していないぞ。かげっておもしろいなあ。・・・いちばん身近な「じぶんのかげ」の変幻ぶりが、楽しい絵本になりました。詩人の木坂涼さんのリズム溢れる文章と、辻恵子さんの切り絵で、かげと戯れる男の子の楽しい一日を描きます。また本作は、連続テレビ小説「とと姉ちゃん」のオープニング映像の絵も担当された辻恵子さんが携わった初めての絵本です。
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