東日本大震災によって東京一極集中のリスクは一層切実になった。いまや情報も人材も資本も施設も東京に集中し,地方には過疎地域が広がり,「東京と日本砂漠」が顕在化している。地方を活性化させ地域格差を是正するには,中小都市の強化を中心とする都市システムの改善が必要である。 これに対し,早くから空間整備が政策課題として検討され,農村地域にも低次中心地がよく発達し都市的サービスが十分に供給されているドイツでは,地域格差は比較的小さいレベルにとどまっている。このようなドイツとの比較において,日本の戦後の地域政策がどのように実施されてきたのか,あるいは実施されようとしているのか,さまざまな事例を掲げ考察する。
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