『宮本武蔵』を生んだ“国民文学作家"が描く女の人生 源義経、楠木正成、豊臣秀吉らの偉業には内助の功があったーー 日本名婦伝とは、歴史上の偉人の妻たちを描いた短編集です。男たちを陰ながら支えた女たちの、知られざる物語。その中には、英雄たちとなんら遜色のない偉業や、涙無しには語れない物語がありました。現代を生きる女性にも、そして男性にも知って欲しい「日本の女性」のしなやかな強さが描かれた本作は、きっと意義深い智慧の財産となることでしょう。 「大楠公夫人」 楠木正成の妻、久子。楠木正成亡きあと、その子、楠木正行以下の兄弟を生育し、生還を期し難いその最後の出陣に際しても、取り乱すことなく見送る。正成の再来ともいわれ、敵方の捕虜を心服させたような仁愛を持つ正行を育てたのは、その母であり大楠公夫人だった彼女であった…… 「太閤夫人」 後の名夫人と後世にも称えられる豊臣秀吉の正室こと北政所。その幼少時代だった寧子(ねね)は、その結婚相手として、自ら木下藤吉郎を選んだ。良人の出世とともに自らを磨き家を守らなければならない責務、戦さ続きによる良人の不在、秀吉の …
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