エリオ・アルターレ バローロ ウノ・ペル・ウノ [2018]750ml (赤ワイン)
樹齢70年の区画の葡萄を使用し、粒も腐敗果が入っていない完璧を追求したワイン! かつては「王のワイン」と称されたバローロですが農民と仲買人のシステムも悪く、ブドウが安価で買いたたかれる時代でした。そうして廃れていたランゲの復興を成し遂げたのがエリオでした。 エリオの名刺にはVITICOLTORE(農民)と記されています。モダンというイメージのエリオですが、1979年より除草剤や殺虫剤、化学肥料は一切使用しません。摘芯もカッターではなくハサミで切るなど、様々な工夫を行いました。当時としては短期間マセラシオンやバリックの導入は衝撃的でした。同時にエリオが重要視していたのは農民のワイン(自然な醸造)である事でした。 エリオの大きな特徴は、4日間という超短期間のマセラシオンです。早く回転させれば強い抽出が可能ですが、あえてゆっくり回転させ、果帽が常時ワインに浸かっている状態にすることで、質の高いタンニンだけを取り出すことができるのです。短期間マセラシオンでも、アルコールがスムーズに生成されれば色素は安定し、色合いも十分なワインが生まれます。 「バローロ ウノ・ペル・ウノ」は、1948年にエリオのお父さんが植えた樹齢70年の区画の葡萄を使用。収穫後、従業員全員で葡萄を1粒1粒手で除梗して腐敗果を完全に取り除いて発酵させた。1粒も腐敗果が入っていない完璧を追求したワイン。一方で除梗に3日間かかるので酸化のニュアンスも出ている。4-5日のマセラシオン。熟成はバリックで24ヶ月(30%新樽)。 輝くガーネットとライトルビーレッドの色合い。味わいは、暖かくエレガント、滑らかで柔らかい絹のようなタンニン。新鮮な果物とバラの花びらや花の香り。 Elio Altare Barolo Unoperuno エリオ・アルターレ バローロ ウノ・ペル・ウノ 生産地:イタリア ピエモンテ 原産地呼称:D.O.C.G BAROLO ぶどう品種:ネッビオーロ 100% アルコール度数:15% 味わい:赤ワイン 辛口 フルボディ ■2018年ヴィンテージ情報■ 2017年は2016と比べて非常に温暖でリッチ、オープンなヴィンテージとなりました。暑さと乾燥が長く続いた関係で葡萄樹の生育サイクルは特殊で、最終的なワインの味わいを想定し、フレッシュさをどう保つのか、そして全体のバランスを、どう保つのかを考えました。我々、造り手は常に葡萄樹を観察し、変化を感じ、多くの仕事を葡萄畑でする必要があったのです。一方で、2018年は「農民のヴィンテージ」と言えます。雨が多く、湿気の多い春から始まりました。これはとても多くの作業が畑で必要になる事を意味します。まさに農民がどれだけ畑で良い仕事をしたのかが重要なヴィンテージなのです。 このような年に私達のワインはとても高い芳香を誇り、アロマティックでもあります。そして、2017年の特別とも言えるリッチさとは相対する繊細さを持っているのです。私達の全ての2018年のワインは透明感と十分なフレッシュさを持っています。何の穢れも、そこにはありません。私達が畑で、どれだけの時間を過ごしたかが解って頂けると思います。 父が私達の為にストックしてくれたワインを何度も飲んでいますが、私達は1998年のバローロを思い出します。繊細で純粋。透明感があり、いつまでもフレッシュさを失いませんでした。25年経った今でもシャープさを失っていないのです。2018年のような繊細な年のワインが熟成しないと考えてはいけないんです。充分にポテンシャルを秘めていて、他のヴィンテージと同じく15年以上、20年以上も熟成できるはずです。 ワインレポート:97 点 「エリオ・アルターレ バローロ・ウノ・ペル・ウノ 2018」(Elio Altare Barolo Uno per Uno 2018)はピュアさと透明感が図けている。バローロの厳格さとは無縁。ピノ・ノワールを連想させる。ラズベリー、チェリー、リコリス、クローブ、一点の曇りもない。ヴェルベッティでふくよか、岩清水のような果汁。樹齢70年のブドウを全員で1粒ずつ除梗し腐敗果はゼロ。執念と情熱の産物。ブドウはArborina、Cannubi、Pernanno、Sarmassa、Cerettaから。 ライター山本 昭彦レビュー投稿日2023/01/19 ワインアドヴォケイト:95 ポイント Rating 95 Release Price $390 Drink Date 2024 - 2044 Reviewed by Monica Larner Issue Date 12th Aug 2022 Source August 2022 Week 2, The Wine Advocate As the wine name suggests, this Barolo is assembled a single berry at a time, "one by one." With a high price point that reflects a labor-intensive winemaking process, the Elio Altare 2018 Barolo Unoperuno shows some softness and sweetness of a hot vintage. This wine is made of a blend of fruit selected from Arborina (in La Morra), Cannubi (in Barolo), Pernanno (in Castiglione Falletto), Sarmassa (in Barolo) and Ceretta (in Serralunga d'Alba). The bouquet reveals soft cherry confit and dried raspberry with spice, leather and dark licorice. Made entirely by hand, this is a limited production of 1,300 bottles. VINOUS:95 ポイント 95pts Drinking Window 2028 - 2045 From: The Enigma of 2018 Barolo (Feb 2022) The 2018 Barolo Unoperuno is terrific. Bright and beautifully perfumed, the Unoperuno impresses with finesse. Crushed flowers, sweet red berry fruit, kirsch, cinnamon, mint and dried flowers all soar out of the glass. Readers will find a Barolo of uncommon finesse and elegance. As has been the case for a few vintages now, the Unoperuno is made from a blend of vineyard sites, with all the fruit destemmed by hand. The purity of the flavors is unreal.- By Antonio Galloni on November 2021Elio Altare / エリオ・アルターレ 4日間の超短期マセラシオン『バローロ』を手掛ける革命児 「エリオ」が成し遂げたのは「バローロ」のモダン化ではない。廃れていたランゲの復興だった。転換点は1976年のブルゴーニュ視察。葡萄の質を高め、ボトリングまで行うことで仲買人による葡萄買取りシステムから脱却できることを学んだ。収量を一般的な造り手の半分以下まで落とすことで葡萄の質を高めていった。当時の他の造り手には葡萄を切り落とす行為は受入れ難いものだった。更に反対する父親の前で大樽をチェンソーで切り刻み、バリックを導入した。 エリオの名刺にはVITICOLTORE(農民)と記されている。モダンというイメージだが、1979年より除草剤や殺虫剤、化学肥料は使っていない。当時としては短期間マセラシオンやバリックの導入は衝撃的だった。しかし、同時にエリオは農民のワインである事(自然な醸造)を重要視している。発酵をスムーズに始める為に早めに収穫した葡萄の果皮に付着した自然酵母を培養し、各キュヴェの発酵のスターターに使用している。酸化防止剤もビオロジックの規定より圧倒的に少ない。 大きな特徴が超短期間のマセラシオン。「カヴァロット」の30日に対して彼等は4日間。早く回転させれば強い抽出が可能だが、ゆっくり回転させている。強い抽出ではなく、果帽を常に浸けておくことが目的。質の高いタンニンだけを取り出す。早い回転で抽出しなくてもアルコールがスムーズに生成されればアルコールが媒介となって色素は安定する。マセラシオンが短くても色合いは十分。 ■アルボリーナ■ 標高300mのすり鉢状。砂比率が高い「ラ・モッラ」らしい畑。「アルボリーナ」の一番良い区画にはバルベーラが植えられている。これが「ラリージ」。 ■チェレッタ・ヴィーニャ・ブリッコ■ 「セッラルンガ」のプルミエ・クリュとでも言うべき畑。標高390m。鉄やマンガンが多く骨格のしっかりしたワインだが、エリオらしいしなやかさがある。 ■カンヌビ■ 『2010年にカンヌビを取得。カンヌビ・カンヌビと言われる中央部で最も良い区画』実験的に機械除梗ではなく、人間の手作業で1粒1粒除梗した「ウノペルウノ」が造られている。機械では葡萄を痛めることや腐敗果が混入することもあるが1粒も見逃さず、完璧な葡萄を使用するという日本人的発想から造られた。
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