エトムント・フッサール/浜渦 辰二/山口 一郎 筑摩書房
「間主観性」をめぐる、その方法(第1巻)、その展開(第2巻)をへて、フッサールが目指した究極の目的(行方)が、真の人間性の実現に向けた普遍的目的論として、本書により初めて明らかにされる。この目的論において開示された、各文化の生活世界に根ざした人格共同体における理論理性と実践理性の実現は、多文化相対主義や自文化中心主義の抗争と迷妄の本質を照らしだし、それを克服しうる明確な指針と理念を与える。間主観性論のさらなる展開は、他の諸学問との学際的協働研究や、伝統と文化のことなる「間文化性」の研究を進展させ、その可能性を大きく開く。待望の本邦初訳。全三巻完結。
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