難治性うつ病へのアプローチと治療について、最新の知見やさまざまな取り組みを網羅した必読の一冊!
●WHOによると、うつ病は2023年には、すべての疾患における“生涯調整生命年"の1位になると予測されているが、投薬や認知療法を用いて1年以上が経過しても約1/3は寛解しないとも言われており、こうした「難治性うつ病」をいかに寛解させ、また回復に至らせるのか、いまだ明確な指針は示されていない。
●本書では、この「難治性うつ病」の診断をどう再考するか、さまざまな疾患の可能性や併存症について検討するほか、アドヒアランスへの配慮や望ましい薬物療法上の工夫、精神療法の効果、新たなツールが生まれ注目される神経刺激療法、効果をあげている麻酔薬ケタミンに至るまで、現在考えられるあらゆる可能性を網羅して解説した。
【目次】
総論
1.難治性うつ病の定義
2.抑うつの難治化とその転帰
3.うつ病の診断・治療上のエラー
各疾患へのアプローチ
4.双極性障害の影響を考慮したアプローチ
5.不安症の影響を考慮したアプローチ
6.パーソナリティ障害を併存するうつ病
7.難治性うつと神経発達症の関連について考える─自閉スペクトラム症,注意欠如・多動症に焦点を当てて
8.難治性うつ病に対する,身体疾患の影響を考慮したアプローチ
9.認知症や神経変性疾患を考慮した高齢者のうつ病へのアプローチ
10.睡眠障害の影響を考慮したアプローチ
11.栄養・運動を考慮したアプローチ
12.難治性うつ病とアドヒアランス─うつ病の訪問診療
13.難知性うつ病に対する作業療法アプローチ
治療効果の検討
14.難治性うつ病の適切な薬物療法を考える
15.治療抵抗性うつ病に対する認知行動療法
16.難治性うつ病に対する対人関係療法の付加の効果
17.難治性うつ病に対する電気けいれん療法の有効性と安全性
18.難治性うつ病に対する反復経頭蓋磁気刺激(rTMS)療法─併用療法としてのrTMS療法とその展望
19.リワークプログラム標準化の取り組みとリワークの効果研究
20.難治性うつ病に対する漢方薬の可能性
21.難治性うつ病治療に対するケタミンへの期待
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