インターネットメディアが発達した今日、言語と画像がモニターの上を覆いつくしている。人間は、言語や画像という媒介を通して、どのように「意味」を認識するのだろうか。本書は、プラトン、デカルト、ロック、カントら古代から近代に至る哲学、ソシュールの言語学、フッサールの現象学など、表象に関わる知的体系の中に20世紀フランスの哲学者メルロ=ポンティの思想を配置し、表現媒体としての「言語」と「絵画」の持つ意味について考察する。表現媒体としての「絵画」の流動性・多義性、および「経験」という新たな項の重要性を指摘した労作。
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