「跪いて私の靴を舐めなさい」斎国の李紅蘭は、先帝の跡継ぎだった兄たちを弑し、政敵の首を刎ね、玉座に就いた極悪女帝。つい最近、斎の属国である脩の王子・王龍淵を夫として後宮に迎えた。だが実はこの男、誰よりも紅蘭のことを憎んでいて、紅蘭のほうもそれを承知で龍淵をそばに置き、愛でるという謎めいた夫婦関係を築いていた。さて、このたび紅蘭は兄の息子、つまり甥の白悠を正式に養子に迎えた。しかし噂によれば少年は「不幸を呼ぶ」存在であるらしい。果たして最強の女帝とその美貌の夫は息子にまつわる負の連鎖を断ち切ることができるのか?
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