最近は症例を中心に診断・治療のあり方を討論しながら考えさせるPBL(problem-based learning)チュートリアルが学生教育に取り入れられつつあるが、この考え方を一冊の書に凝集して効率よく学べるように意図したのが本書である。監修者が2003年10月に第7回日本心不全学会学術集会を主宰した際に『症例報告』セッションを設け、興味ある症例を提示していただいたが、その一部を本書に収載した。それゆえ、症例は日常診療の中で診断・治療に苦労されたものが多い。PBLチュートリアルを意識して、「プロブレム・リスト」により簡潔にポイントを整理し、「入院後経過」と病態に関する「考察」を記述した。
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