森村茂樹は尼崎生まれ、神戸一中から第三高校、東京大学で精神科を学ぶ。研究生活に入りたかったが、陸軍に軍医として召集されジャワ島へ。戦後は捕虜となって抑留されるなど6年近く軍隊生活を送った。精神科から始まって地域医療、福祉、そして医科大学創設へとコマを進めた。認可申請を行ったが、文部省から“待った”がかかった。父が残した病院など全財産をつぎ込み、裸同然だったこの最大のピンチを不屈の精神と友人らのサポートで乗り切った。大学祭や医科学生体育大会などの集会には、少し猫背な後姿があった。そして、国際交流の1つとしてドイツ・ザールランド大学医学部との姉妹提携を実現するために渡独したが…。
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