ラフマニノフ、セルゲイ(1873-1943) Harmonia Mundi
ルガンスキーの内面的成長著しい感動的な『音の絵』再録音!
『24の前奏曲』に続くハルモニア・ムンディのルガンスキー・ラフマニノフ第2弾。今回はラフマニノフ作品のなかでもとりわけ難曲として知られる練習曲集『音の絵』全曲に挑戦。
ルガンスキーはこの作品を20歳の1992年に録音していて、今日も高く評価されていますが、30年を経た50歳での再録音となりました。録音は今年(2022年)9月。円熟度はもちろんながら、疫病や祖国ロシアの情勢など反映しての心境か、暗い想念が感じられます。といっても鈍い演奏ではなく、明快な指さばきや轟きわたる輝かしい音などルガンスキー一流の芸術をたっぷり味わえます。
ラフマニノフの『音の絵』はピアノ協奏曲第3番と同時期の作で、大ピアニストだった彼の技術の粋を結集させた極限的な難曲となっています。またピアノがもっとも美しく鳴るように作られており、腕に自信のある奏者にとって挑戦しがいがある作品といえます。
ルガンスキーはラフマニノフのピアノ曲について、一旦マスターしてしまうと自分の指が奏でているのかピアノが自分で歌っているのか区別できなくなるほどピアノと一体化してしまうと述べていますが、超難曲ながら指を忘れさせてくれる余裕の技巧は驚きと申せましょう。歌いまわしも全く甘くなく格調高さを感じさせます。
嬉しいのが作品番号のついていない小品3篇をルガンスキーの演奏で聴くことができること。いずれも革命時、ラフマニノフがロシアを去ろうとしていた頃のもので、不安な感情にあふれていますが、ルガンスキーはそこからも美しい音楽を引き出しています。(輸入元情報)
【収録情報】
ラフマニノフ:
● 練習曲集『音の絵』 Op.33(全8曲)
● 練習曲集『音の絵』 Op.39(全9曲)
● 断片 (1917)
● オリエンタル・スケッチ (1917)
● 前奏曲 ニ短調 (1917)
ニコライ・ルガンスキー(ピアノ)
録音時期:2022年9月
録音場所:イタリア、エウレジオ文化センター、グスタフ・マーラー・ホール
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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