ミトコンドリア「サキ」が、その問いにヒントを与える。病弱な母を救いたいと、再生細胞の研究を続ける純平。石油化学工業会社勤務ながら、環境問題をきっかけに自らの仕事に疑問を持ち始めた朋彦。そして夫の死後、表舞台から約20年間、姿を消した歌手・旭かなえの人生が交錯―「命」「寿命」「病」について問いかける一冊。複雑な生命活動も、元を正せば原子レベルに落ち着く。再生医療や環境問題についても言及した「生命科学小説」「わしの一世一代の発明や。兄ちゃん、大事に使うてや」洛北大4年の純平は、薬学博士を名乗る初老の男・倉元から怪しげな薬を渡される。それを飲んだチームメイトを試合中に襲った衝撃――病弱な母を救いたいと、再生細胞の研究を続ける純平。石油化学工業会社勤務ながら、環境問題をきっかけに自らの仕事に疑問を持ち始めた朋彦。そして夫の死後、表舞台から約20年間、姿を消した歌手・旭かなえの人生が交錯し、「命」「寿命」「病」について問いかける一冊。一. 二〇一六年 秋 ――大分――二. 一九八九年 春 ――京都――三. 一九八三年 夏 ――鳥取――四. ミトコンドリア「サキ」(一)五. 二〇一七年 秋 ――東京・町田――六. 二〇一七年 秋 ――千葉――七. 二〇一八年 晩夏 ――東京・新宿(一)――八. 一九七五年 秋 ――大阪・伊丹――九. 二〇一八年 晩夏 ――新宿(二)――十. 二〇一八年 晩夏 ――東京・麹町(一)――十一. 二〇一八年 晩夏 ――東京・麹町(二)――十二. 二〇一八年 晩夏 ――東京・麹町(三)――十三. ミトコンドリア「サキ」(二)十四. 二〇一九年 夏 ――大分――十五. ミトコンドリア「サキ」(三)十六. 二〇二〇年 春 ――東京・広尾――十七. 二〇二〇年 冬 ――大分――十八. 二〇二一年 春 ――城戸朋彦からの手紙――
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