第1章 「飛鳥・藤原」の歴史と概要(飛鳥・藤原京の時代―「日本国」誕生の時代とその舞台;「飛鳥・藤原」の構成資産の概要と魅力)第2章 座談会「日本国」の誕生と、日本人のこころの原点を記憶する史跡第3章 飛鳥・藤原京の自然と文化(飛鳥時代の人と自然;古代の国家デザイン―律令と藤原京;『万葉集』のなかの明日香と藤原;飛鳥時代の美術と信仰)第4章 世界遺産登録に向けて(高松塚古墳にみる石室・壁画の保存;東西交流の古代都市「パルミラ」―破壊を経て残存する遺跡の強靱な姿;「飛鳥・藤原」をめぐる議論―日本古代への国際的理解をさらなる深みへ)奈良県の飛鳥・藤原宮跡を中心とする一帯は、592年に推古天皇が飛鳥に豊浦宮を開き、続く藤原京の建設によって、日本の古代国家が本格的に始動した地。天皇陵などの古墳をはじめ、有名な高松塚・キトラ古墳の壁画、飛鳥時代の工房跡も発見され、『古事記』、『日本書紀』、『万葉集』などに記された当時の様子が次々と明らかになっている。本書は、世界遺産登録をめざす「飛鳥・藤原」の概要と魅力を、最新の発掘調査の成果を含む様々な視点から紹介し、日本の古代文化への理解をさらなる深みへと導く一冊。
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