77歳になる革命家が、出所を前に獄中で綴った、中東での日々。世界革命の夢。そして、混乱下にある全世界に向けた、静かな叫び。第1章 ナクバの記憶(1971年5月ベイルート―バーシム奥平と;ナクバの記憶 ほか)第2章 戦士たちのリッダ闘争(パレスチナから京都へ―バーシム奥平から;バールベックの神殿の庭で―サラーハ安田との出会い ほか)第3章 戦士たちの帰還と忘れられない人々(コーゾー・オカモトの帰還;カダフィのリビア ほか)第4章 国際連帯・国際主義の中で(国際主義に目覚めて;パレスチナ連帯 ほか)追記―ロシアのウクライナ侵略について2022年5月28日、満期出所。リッダ闘争から50年、77歳になった革命家が、その人生を、出所を前に獄中で振り返る。父、母のこと、革命に目覚めた10代、中東での日々、仲間と語った世界革命の夢、そして、現在混乱下にある全世界に向けた、静かな叫び。自分の死が前提であったリッダ闘争に、参加を決意したあの日――。「もう、これが最後の日と頭ではわかっているのに、人間の生き死にに、どうしてあんなに平気で、また冷静でいられたのだろうと、老齢となった半世紀を経て思い返すことがある。でもそれは「平気」でも「冷静」でもなくて、使命への渇望が、感情、心情を無自覚に抑えつけていたのだろうと今はわかる。」――本文より本書は、日本赤軍の最高幹部であった著者が、リッダ闘争50年目の今、"彼岸に在る戦士たち"への報告も兼ねて闘争の日々を振り返りまとめておこうと、獄中で綴った"革命への記録"であり、一人の女性として生きた"特異な人生の軌跡"でもある。疾走したかつての日々へ思いを巡らすとともに、反省を重ね、病や老いとも向き合った、刑務所での22年。無垢な幼少期から闘争に全てを捧げた青春時代まで、変わらぬ情熱
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