「1968年」は世界の若者たちの意識が連動した時代だった!大衆娯楽映画に内包されたこの時代の「課題」を取り出し、それを問い直し、いまなお持続する「問い」として真正面から思考する。第1章 愛は国家を刺し貫くか―浅丘ルリ子の『執炎』 監督・蔵原惟繕第2章 作為されたヒロシマのイメージを超えて―『その夜は忘れない』 監督・吉村公三郎第3章 映画と「昭和史」を解体する爆笑喜劇―『グラマ島の誘惑』 監督・川島雄三第4章 「知」の権力性を暴く―『偽大学生』 監督・増村保造第5章 映画が作った「労働者」イメージを超えて―『嵐を呼ぶ十八人』 監督・吉田喜重第6章 戦後世界とポスト植民地主義戦争―『男の顔は履歴書』 監督・加藤泰「1968年」は世界の若者たちの意識が連動した「革命」の時代だった!パリ5月革命に端を発し、無数の問いが噴出した「運動」から来年で50年。本書が目指すのは、「映画」に内包された〈この時代〉の課題を取り出し、それを問い直し、激動の「時代(1968)」の文化として政治的に見つめ、いまもなお持続する「問い」として正面から思考する試みなのである。
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