「日本軍恤兵部」という組織があったのを御存知だろうか?彼らは国民から多額の献金を集め、山田五十鈴、水の江瀧子等の女優や芸人を戦地慰問に送り出し、娯楽系慰問雑誌を発刊した。恤兵部は人々の戦意を煽り、結果的に、日本を敗戦に追い込んだのか。それとも"きっかけ"をつくったにすぎなかったのか。恤兵部は何をしたのか?残された資料を紐解き、解明していく。第1章 恤兵部の誕生(日清戦争ー日露戦争)第2章 そびえ立つ恤兵金、慰問袋の山(満州事変ー日中戦争)第3章 恤兵部が仕掛けたアイドル動員の戦地慰問第4章 恤兵の火を消すな!!恤兵部の文化政策、事変記念イベント第5章 恤兵部が自前で起こしたメディア第6章 太平洋戦争と恤兵(昭和一六年ー二〇年)第7章 終戦と恤兵部第8章 証言 恤兵で戦地に行った私敗戦とともに世間から抹殺された日本軍の組織がある。「恤兵部」という名のその組織は、国民の戦意高揚を狙い、さまざまな施策を打ってきた。恤兵部はどういう経緯で誕生し、何をし、どう消えていったのか? その全貌を明らかにする。● 生みの親は大山巌。日清戦争のときに発足。●一般庶民が挙って収めた恤兵金。外国人も収めていた。●商戦炸裂。デパートの慰問品売り場。●慰問袋作成、女学生の手で。●傷痍軍人の慰恤。●恤兵部が仕掛けたアイドル動員の戦地慰問。●子役スターが戦地で人気に!●恤兵の火を消すな! 恤兵部の文化施策。●恤兵部が自前で起こしたメディア。●終戦と恤兵部著者略歴押田信子(おしだ・のぶこ)中央大学経済研究所客員研究員。出版社勤務を経てフリー編集者として活動。2008年、上智大学大学院文学研究科新聞学専攻修士課程修了、2014年、横浜市立大学大学院都市社会文化研究科博士課程単位取得退学。専門はメディア史、歴史社会学、大衆
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