多和田演劇ワールドの魅力を、実践家と研究者10名が連携し、劇評、演出ノート、作品論、ドキュメント、エッセイ、多和田戯曲の翻訳などで浮き彫りにする。コロナ禍の2020年に思索・執筆された各稿は、閉塞する状況を解き放つ"演劇"そのものの可能性を指し示す。序 多和田葉子、"世界劇場"という未踏の地平へ第1部 多和田文学の舞台化をめぐるパノラマ("劇評"観(光)客はいかにして場違いな0に犯されるか―したための『文字移植』を/から再読する;"演出ノート"漂流する演劇―『動物たちのバベル』創作ドキュメント;"作品論"多和田葉子の戯曲『動物たちのバベル』を読む;"演出ノート"カキタイカラダ―『夜ヒカル鶴の仮面』上演をめぐる断章;"インタビュー"劇団らせん舘に多和田葉子の"演劇"を聞く)第2部 多和田"演劇"の謎を解く―言葉・声・音楽("エッセイ"多声社会としての舞台;"エッセイ"レシタティーヴ;"ドキュメント"早稲田大学における多和田葉子&高瀬アキワークショップの歩み)第3部 多和田戯曲の翻訳と舞台化への模索(東西神話の混交;児童劇の試み)〈演劇人間(ホモテアトラーリス)〉としての多和田葉子に本格的に光をあてる初の試み。劇評、演出ノート、作品論、ドキュメント、初邦訳戯曲2本他で多和田の演劇ワールドを探り、パノラマ・可視化する。多和田書き下ろしエッセイ「多声社会としての舞台」も収録。
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