20世紀後半のポルトガルにおける最も偉大な作曲家の一人、ロペス=グラサ。30代の時に3年間パリに滞在し、当時フランスの音楽様式を身に着けると同時に、近代音楽とポルトガル民謡の融合を図り、シンプルで美しい作品を書き上げました。彼は十二音音楽に関心を持ち、シェーンベルクを賛美しながらも"自身が目指す音楽"ではないことにも気が付いており、心のままの作品を書くことで、ポルトガルの音楽の独自な発展に尽力、民謡やポルトガルのポピュラー音楽の旋律を取り入れた作品はどれも親しみやすい雰囲気を持っています。このアルバムではポルトガル由来の旋律だけではなく、ハンガリーやロシアの歌を用いた作品も収録されており、ロペス=グラサの探求心を知ることができます。 (C)RS
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