「天地創造」は6000年前、アダムはすべての人類の祖…「常識」は、いかに覆されたか?知の大転換のプロセスをスリリングに描く!第1章 科学革命と普遍史の危機―宇宙から機械論的宇宙へ(デカルトと普遍史の危機―デカルト『哲学の原理』(一六四四);ニュートンと普遍史の変革)第2章 啓蒙主義における自然史の形成と人間観の変革(ビュフォンの自然史記述と啓蒙主義的世界史―『自然の諸時期』(一七七八);人間観の変革―リンネ『自然の体系』の人間論とブルーメンバッハの修正)第3章 ドイツ啓蒙主義歴史学における普遍史から世界史への転換(ガッテラーにおける普遍史から世界史への転換;シュレーツァーにおける普遍史から世界史への転換)第4章 進化論と世界史―世界史記述におけるアダムの死(ハックスレーとラボック―「アダム」から「先史時代」へ;進化論と地球の年齢の問題―ダーウィンとケルヴィン卿)「天地創造は六千年前」「アダムはすべての人間の祖」──聖書が教える「常識」は、科学によっていかに書き換えられたのか? 科学的知見の発展のもと、ヨーロッパの人々の世界認識が根底から覆されてゆくその葛藤のプロセスを、デカルト、ニュートン、ビュフォン、リンネ、ダーウィンなど著名な科学者、哲学者から、ガッテラー、シュレーツァーなど今では忘れられてしまった歴史家の仕事なども追いながら、スリリングに展開する。「天地創造は六千年前」──それが、聖書の記述こそが正当な歴史とされてきたヨーロッパにおける、古代から中世に至る長い間の「常識」でした。逆に言えば、彼らの感覚にとって、「六千年」というのは恐ろしく長い時間と見なされていたと言うことでもあります。ところが、ルネサンスおよび大航海時代の始まりにより科学的な探求が始まり、地理上の知見が
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