第1章 フェイクに奪われる「私」―情報爆発と「ディープフェイク」(インフォデミック=「情報爆発」;インフォデミックは感染拡大ももたらす ほか)第2章 デジタル絶対主義の危険―フェイクが民主主義を脅かす(フェイクが世論を操作する;世界が注目 台湾「フェイク選挙」 ほか)第3章 あなたを丸裸にする「デジタルツイン」―ビッグデータはすべてを知っている(もう一人のあなた=「デジタルツイン」;あなたの人生はわずか2.74GB ほか)第4章 さよならプライバシー―恐怖の「デジタル監視」時代(香港デモ 知られざるデジタル攻防戦;香港の若者が「デジタル断ち」する理由 ほか)第5章 あなたのデータは誰のもの?―市民の主導権、企業の活用、政府の規制(ベルリンの壁とインターネットの共振;「シュタージ2.0」の始まり ほか)""あなたの人生は、わずか2.74GB(ギガバイト)。2020年の1年間で生み出されたデータ量は「50,000,000,000,000GB」。デジタルは、私たちの社会をさらに自由に、豊かにしてくれるーー。しかし、それが実にはかない願望であったことを、私たちはいま実感させられている。SNSの広がりは「真実」と「フェイク」の境界をあいまいにし、私たちは「フェイク」に踊らされるようになった。文脈を失い、断片化された情報は、それがデマであってもまるで真実であるかのように、「いいね」がつけられ、世界中に拡散されていく。ビッグデータに蓄えられた検索履歴は、私たち以上に私たちのことを知り尽くしたデータ=「デジタルツイン」となり、私たちのプライバシーを丸裸になりつつある。にもかかわらず、私たちは、デジタルの恩恵から逃れられない。フェイクが横行し、プライバシーが剥奪され、リアルはデジタルに侵食されるーー。不自由で非民主主義的な世界
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