中世大学図書館や王室文庫、イスラーム世界の「知恵の館」やユダヤ人の書物の墓場「ゲニーザ」など、多彩な図書館を紹介しながら波瀾の歴史をたどる。時に愚かしく、時に感動的な、人と書物の物語。古代アレクサンドリア図書館の書物の焼失、ヴェズヴィオ山の噴火による「パピルスの館」の埋没、二度の世界大戦中、中世以降の貴重な宗教関連書のあったベルギーのルーヴェン大学が受けた惨禍など、かけがえのない知的遺産の喪失は、失われたものへの好奇心をいっそうかきたて、残された資料を探し集めて、さらなる書物を書こうと人々を奮起させる。“書かれた言葉”にはやはり、時空を超えた人の声がひそんでいると改めて実感せざるをえない。(訳者あとがきより)──時代の波に翻弄され続けた図書館の歴史を知られざるエピソード満載で綴る。
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