10年ほど前はまだ物珍しかったハロウィンも、今やすっかり日本に定着してきました。好きな格好に仮装して、しかもお菓子をもらえるのですから、子どもにとってこんなに楽しい行事はありません。でも、アメリカの子どもたちには、ハロウィンを心待ちにする大きな理由がもう一つあります。それは、友だちと夜に出歩けるということです。昼間とは違った顔を見せる夜の町並み。その中を友だちといっしょに歩くときのドキドキは格別です。この絵本では、アメリカに引っ越してきたケンちゃんが、ハロウィンの夜を通じて、隣の家の男の子と仲良くなります。よその家の玄関先で「トリック・オア・トリート」と叫んだり、どんなお菓子をもらえるかワクワクしたり。最後には魔女が住んでいそうなお屋敷まで訪ねて、ふたりは友情を深めてゆきます。今は知らない家をいきなり訪ねるようなことは難しくなりましたが、絵本の中では一夜の冒険を存分に味わっていただきたいと思います。
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