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心臓リハビリテーションの現状と最新の動向 上月 正博心臓リハビリテーションは様々な循環器疾患の治療ガイドラインに極めて有効な治療の1つとして収載されており,リハのなかでも先進的である.虚血性心疾患の心臓リハビリテーション 安達 仁心筋梗塞急性期のステップアッププログラムでは理学療法,慢性期の再発予防と狭心症治療プログラムでは,運動療法・食事療法・禁煙教育などが重要である.心臓大血管手術(開心術,大血管手術)の心臓リハビリテーション 牧田 茂1) 術後の状態が安定していれば,第1病日から離床を開始する.看護師・理学療法士と共同して離床を進めていく.2) 病棟内歩行が実施できれば運動負荷試験を行って,有酸素トレーニングを開始する.3) 患者の危険因子を評価して,行動変容のための患者教育を進めていく.入院中にできなければ回復期外来心臓リハビリテーションを積極的に導入する.4) 多職種が関与する包括的心臓リハビリテーションを心がける.慢性心不全の心臓リハビリテーションと栄養管理 諸冨 伸夫慢性心不全の概略とともに,慢性心不全における運動療法の効果と実際について説明する.さらに栄養評価と治療的栄養介入の可能性について説明する.大血管・末梢動脈疾患の心臓リハビリテーション 柿花 隆昭ほか大動脈解離のリハビリテーションにおいて重要なことは血圧管理である.末梢動脈疾患に対する運動療法の効果は広く知られており,他治療と併用することにより相乗効果が得られる.重複障害時代の心臓リハビリテーション 宮? 博子重複する障害に臨機応変に対応できる知識を持ち関係者と協調できれば,重複障害の心臓リハを実践できる.重複障害を理由にした心臓リハの非実施を極力防ぐべきである.包括的心臓リハビリテーションと患者教育 吉田 俊子包括的心臓リハビリテーションは多職種連携が鍵であり,患者教育においては患者のセルフモニタリングを高めていく支援が重要である.運動療法の実際?有酸素運動とレジスタンストレーニングについて? 高橋 哲也有酸素運動とレジスタンストレーニングについて最新のガイドラインを踏まえてまとめた.図表も従来のまとめから新しくなっている部分があるので,特に注目していただきたい.心臓リハビリテーションと心理 石原 俊一抑うつ,敵意・怒り,タイプDパーソナリティなど心理的問題と心疾患の発症や予後に対する影響について読んだうえで,特にタイプDパーソナリティに対する治療的介入の具体的方法について参考にされたい.心臓リハビリテーションの地域連携,継続と普及,今後の課題 後藤 葉一心臓リハビリテーションは,虚血性心疾患や慢性心不全に対する長期疾病管理プログラムとして有望であり,普及方策の1つとして外来心臓リハを組み込んだ地域連携パスが期待される.  セブンネットショッピング