JPY ¥1,540
鴉は透明な眼玉をむくひたすら眼玉をむく眼玉が渇ききったときに天を仰いだ咽喉から血の色になって声が奔り出る(「鴉の生理」より) 十一歳の少年がみた北満平原、そしてその原野はるか遠く興安嶺の山容にかかる巨大で真っ赤な落日に、その父のしかばねの裸身がてらされているさまは、六十いく年を閲みしたいまも、生々とした詩的体験となって、新刊詩集『雪一尺』への開花となったのだ。まさに高橋次夫は終らないのである。(小暮克彦・解説より) この作品を難解詩と言う者はいないだろう。だが、決して易しい詩ではない。詩句のひとつひとつが読者を立ち止まらせる。そこに充実した意味があるからである。(友枝力・解説より)孤性の孤は、孤独の孤でもあるし、個性の個にも通じるだろう。孤の究極はつまり、生まれ出るときの個とそして生まれた以上は誰しも必ず行き着くところの死のことでもある。その間の生老病死のさまざまなことどもに遭遇して、人は人としての本当の顔を自ら形づくっていく、高橋次夫はその表わし方を詩作りに求めた、そしてついにここまでやって来た。(松本建彦・解説より)  セブンネットショッピング