ロビーにあふれる被災者、家族の安否もわからないまま不眠不休で働く医療従事者の姿ー3・11当時、連日テレビで石巻赤十字病院の様子が報道された。約20万人が居住する石巻圏の医療施設が壊滅状態となり、唯一、水没を免れ、自家発電機を有していたこの病院に人々が殺到していたのだ。約300か所にまで膨れあがった避難所への医療提供やアセスメント(評価付け)も自らが担うことに。赤十字社の組織力と機動力をもって、全力で医療活動を行ったこの病院の取り組みは、今後の災害医療のモデルケースになるともいわれる。生きた教訓となるノンフィクション。
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