スカルラッティ、ドメニコ(1685-1757) Harmonia Mundi
鍵盤作品だけじゃない!
ドメニコ・スカルラッティの真価を問う
傑作『スターバト・マーテル』をベルトラン・キュイエの指揮で
D.スカルラッティといえば、500を超えるウィットに富んだ鍵盤のためのソナタが有名ですが、オペラや世俗カンタータのジャンルでもその発展に大きな足跡をのこしています(資料が散逸しているものも多い)。この盤でキュイエは、ドメニコが教会音楽にのこした足跡に焦点をあてて作品を選定、録音しています。
10声部からなるこの『スターバト・マーテル』は、資料が残されている貴重な作品のひとつなだけでなく、ドメニコの和声と対位法のセンスの素晴らしさを示す傑作。10声部と通奏低音からなる作品ですが、ドメニコのハーモニーと対位法の比類なき技巧を示しています。「Inflammatus et accensus」では、ソプラノとアルトによる厳しくも激しいかけあいがあり、キリストの磔刑の痛ましさを象徴的に表現しているようです。
カンタータはドメニコの初期作品で、メタスタージオのテキストによるもの。ドメニコはこのテキストを、あの伝説のカストラート歌手ファリネッリ(本名:カルロ・ブロスキ)から受け取ったといいます。ほかにもオペラからの抜粋など、聴きどころ満載の1枚となっております。
ベルトラン・キュイエは8歳で母ジョスリン・キュイエの手ほどきによりチェンバロを始めました。父は指揮、バロック・ヴァイオリンのダニエル・キュイエ(アンサンブル・ストラディヴァリアほかリーダー)。パリ国立高等音楽院でルセに師事、またピエール・アンタイのもとでも学んでいます。1998年ブルージュ国際コンクールで入賞。2015年、アンサンブル「ル・カラヴァンセライユ」を結成。(輸入元情報)
【収録情報】
D.スカルラッティ:
1. ソナタ ト長調 K.144〜カンタービレ
2. スターバト・マーテル ハ短調
3. ソナタ ニ短調 K.90
アヴィソン:
4. アレグロ(D.スカルラッティにもとづく合奏協奏曲第3番ニ短調より)
D.スカルラッティ:
5. 私は少しずつ感じる〜歌劇『影の愛とアウラの嫉妬』より第1幕第3場
6. ソナタ ニ短調 K.213〜アンダンテ
7. シンフォニア。カンタービレ・アンダンテ (カンタータ『ああ、私はどうしたんだろう』より)
8. 私に少しください〜歌劇『影の愛とアウラの嫉妬』より第2幕第5場
9. カンタータ『眠っていても、私を愛する者が現れ、なぐさめてくれる』
10. 愛の神よ〜歌劇『影の愛とアウラの嫉妬』より第3幕第3場
エマニュエル・ド・ネグリ(ソプラノ)
パウル=アントワーヌ・ベノ=ジャン(カウンターテナー)、他
ル・カラヴァンセライユ
ベルトラン・キュイエ(指揮、オルガン、チェンバロ)
録音時期:2020年10月
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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