フルート属の表現の可能性に挑戦した『鳥音楽』
音楽で鳥を表現することはルネサンス時代から行われていましたが、それは擬音やノイズを用いての模倣でした。これを分析して記譜方法を体系立てたのがメシアン。彼をきっかけに作曲家たちがさまざまな目的、方法を試みました。しかしその真の発案者はドビュッシーだったともされます。
このアルバムはメシアンとその意を汲む後継者たちによる鳥音楽集。鳥を表すのに最適なフルート属を用い、トリルやスタッカートのみならず各種特殊奏法を駆使しています。ピアノも従来の音以外のコツコツ音などを響かせます。ことにカルテルとフェルミューレンのために書かれたマルク・モネ[1947-]の『ナット・ナット・ナット・ナット』はキテレツな奏法のオンパレードで釘付けとなります。
メシアンの『シグル』は世界初録音。1982年作の無伴奏フルート曲ですが、後にメシアン最後のオーケストラ曲となった『彼方の閃光』第7曲に流用されました。(輸入元情報)
【収録情報】
● フランソワ=ベルナール・マシュ:ソピアーナ
● レヴィナス:羽ばたき
● ドビュッシー/サマズイユ編:牧神の午後への前奏曲
● メシアン:黒つぐみ
● ミュライユ:アオアシカツオドリ
● ユーレル:短いリトルネッロ〜ルチアーノ・ベリオ追悼
● ミュライユ:恋するナイチンゲール
● メシアン:シグル
● モネ:ナット・ナット・ナット・ナット
● レジス・カンポ:ヨーロッパアオゲラ
アンヌ・カルテル(フルート/ブランネン=クーパー、アルト・フルート/三響、ピッコロ/ローゼン)
マリー・フェルミューレン(ピアノ/ベーゼンドルファー 280)
録音時期:2021年6月28日〜7月1日
録音場所:イル・ド・フランス国立管弦楽団公会堂
録音方式:ステレオ(デジタル/セッション)
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