本書では、各地域の棚田の現状と保全の取組みについて、単に景観的な記載を行うだけでなく、行政担当者や地元農家の方たちから維持管理の苦労や取組みのむつかしさなどの聞取りを行い、その実態を紹介することにより、多くの人に棚田に関心をもってもらい、支援の輪が広がるよう心がけた。さらに関心を持った人が現地を訪ねる際の案内書としても役立つように、棚田地区のみを取り上げるのではなく、よく知られている場所を出発点として書き始め、利用する交通機関や道路の号線などもできるだけ記載した。また、周辺地域から述べることにより、連続した地域としての棚田地区に抵抗なく入って行くことができるように配慮した。
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