笠原 麻里/日本トラウマティック・ストレス学会編集委員会 金剛出版
虐待、ドメスティック・バイオレンス(DV)、身体疾患、災害などによる子どものトラウマをどのようにケアし、治療に結びつけていくのか。本書では、第一線で子どものトラウマに携わる専門家たちが、たゆみない研究と実地の経験から得られた知見を惜しみなく提示する。第1部では、子どものトラウマについて、その歴史と診断概念の変遷を述べ、適切なアセスメントを行うための方法とトラウマ体験やPTSD症状をアセスメントする各種評価法が解説される。第2部で、虐待やネグレクト、DVなどの不適切養育の問題や子どものトラウマ症状をアタッチメントの観点から考察を加えて、養育者や周辺の人も含めた支援と治療につないでいき、第3部で、トラウマ体験を誘引とする素行障害や自殺行動といった重要なテーマにも言及する。
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