環境政策研究会では、環境をめぐるさまざまなテーマの中で、自治体職員、研究者、市民にとって、近年もっとも身近な環境問題であるとともに、社会経済システムのあらゆるファクターを包含し、環境政策をきちんと考える基礎になる「ごみ問題」に焦点を絞る事にした。ごみ問題に取り組む切り口として、ごみ問題と日々格闘している自治体の「ごみ行政」に光を当て、問題解決に迫ることこそ北海道自治体学会の果たす役割と、「ごみ行政の問題点抽出、論点整理」をテーマに設定した。ごみ行政の問題点抽出にあたっては、自治体にとって、直近に対応しなければならない緊急課題としてリサイクル促進を目標とする「容器包装リサイクル法」と、ダイオキシン問題が端緒なり、これまでのごみ処理・処分のあり方を抜本的に転換する「ごみ処理の広域化」への対応を追うことで明らかにする手法をとった。本書は、1998年5月から約2年にわたり約月1回のペースで研究会を進めてきた環境政策研究会の報告書である。
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