Trumpet Classical Berlin Classics *cl*
現代トランペット協奏曲集(クリスティアン・ヨースト、細川俊夫、ベルント・アロイス・ツィンマーマン)
ジーモン・ヘーフェレ(トランペット)
ジェフリー・パターソン、イラン・ヴォルコフ指揮BBC交響楽団
ドイツのトランペット奏者、ジーモン・ヘーフェレが「その暗さにいつも魅了されていました」と語る3曲のトランペット協奏曲を収録。チェット・ベイカーの死を悼むクリスティアン・ヨーストの「ピエタ」、ヘルマン・ヘッセ28歳の時のダークな詩「霧の中に」にインスピレーションを得た細川俊夫の「霧のなかで」、そしてアルバム・タイトル「nobody knows」にも繋がる悲しげな黒人霊歌「誰も知らない私の悩み」をモチーフにしたベルント・アロイス・ツィンマーマンの作品。どれも親しみやすいものではありませんが、トランペットの表現力が凄いことに加え、オーケストラのサウンドも変化に富んでいて聴き応えがあります。
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作品について
ヨースト:「ピエタ」
2004年に完成。副題は「イン・メモリアム・チェット・ベイカー」。2000年に開始した「レクイエム三部作」のひとつ(他は、トロンボーンとオーケストラのための「ディエス・イレ」、アルト・サックスとオーケストラのための「ルクス・エテルナ」)。
叙情的なアダージョはジャズ・トランペッター、チェット・ベイカー[1929-1988]の悲劇的な死を悼むものです。ラインラント・プファルツ州立音楽院とエルンスト・フォン・ジーメンス音楽財団による共同委嘱作品。
細川俊夫:「霧のなかで」
2013年に完成。ヘルマン・ヘッセ28歳の時の詩「霧の中に」にインスピレーションを得た作品。トランペットが人を象徴し、オーケストラがそれを取り囲む自然、霧を象徴するというコンセプト。2014年に第62回尾高賞を受賞。サントリーホール国際作曲委嘱シリーズと北ドイツ放送(NDR)による共同委嘱作品。
ツィンマーマン:トランペット協奏曲「誰も知らない私の悩み」
1954年に完成。悲しげな美しい旋律と悲痛な歌詞で有名な黒人霊歌「誰も知らない私の悩み」をモチーフにした作品。クライスラーから「ベルリン・フィル12人のチェリストたち」までクラシックの器楽ヴァージョンでもおなじみの旋律ですが、ツィンマーマンの手にかかるとなかなか凄いことになります。当時本格化したアメリカの公民権運動に触発され、人種的憎悪と差別に対する声明という要素と、ツィンマーマンがもともとジャズ好きということもあって、オーケストラにはジャズ的なパーカッション、ギター、ピアノ、ハモンド・オルガンも参加。北ドイツ放送(NDR)による委嘱作品。
演奏者について
ジーモン・ヘーフェレ(トランペット)
1994年、ダルムシュタットで誕生。7歳でトランペットのレッスンを開始。5年後、ラインホルト・フリードリヒの弟子となり、14歳の時にカールスルーエ音楽大学のトランペットクラスに編入。
BBCラジオ3のニュージェネレーション・アーティスト、ハンブルクのエルブフィルハーモニーからヨーロッパ・コンサートホール協会のライジングスターに推薦され、ドルトムントのコンツェルトハウスが運営するシリーズ「ユンゲ・ヴィルデ」のアーティストにも選出されるなど、短期間のうちに若い世代の最も成功したトランペット奏者の一人として国際的な地位を確立。
ソリストとして、コンセルトヘボウ管、BBC響、BBCフィル、BBCスコティッシュ響、BBCウェールズ管、上海フィル、ベルン響、ムジークコレギウム・ヴィンタートゥール、トンキュンストラー管、ベルリン放送響、ベルリン・コンツェルトハウス管、SWR響、MDR響、ボン・ベートーベン管、マーラー室内管、ミュンヘン室内管、ドイツ・カンマーフィル、ローザンヌ室内管、バーミンガム市響、ミュンヘン放送響、ドルトムント・フィル、ラインランド=プファルツ州立フィルなどと共演。
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